Sex Pistols『NMTB』Virgin・UK盤カタログNOの違いを整理する

Sex Pistols『Never Mind The Bollocks』Virgin Recordsのロゴとカタログ番号V2086 12inch・LP

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エリオット
エリオット

今回は『Never Mind The Bollocks』UK盤のカタログNOを
Virgin Records時代にフォーカスしてまとめてみました。

同じアルバムでもフォーマットや発売時期によって型番が変わっていて、最初は結構混乱しました😅
色々なソースと手持ちのレコード・CDからまとめていて、一部推測も含まれますので100%正しい情報ではないことをご了承いただければと思います。

※あくまでUK盤・Virginのオフィシャルリリースのみが対象です。
日本盤の型番はNMTB CD帯ギャラリー内の「型番豆知識」にまとめてますので併せてどうぞ。

🧷 1977年、初出時のバリエーション

✔️ V 2086(LP本体)

  • ヴァージンのアルバム用シリアルが「V

最初期の11トラック盤

  • もともとプロモ専用として計画されていたが、フランスのBarclay Records経由の(12トラック収録の)フランス盤がUKに輸入され始めたことで、予定より早く商業リリースに切り替わった
  • この最初期プレスの多くは、実はUK国内向けというよりフランス向け(Barclayの逆輸入に対抗するため)に送られており、残りがUK・スカンジナビア・オランダ・イタリア・USに流通した
  • 裏ジャケットは無地のピンク(ブランクバック)、ポスターやおまけの7インチは付属しない
  • 「1,000枚限定プレス」とよく言われるが、この数字は疑わしいとも言われいる
    (現存数の多さ、かつ3種類のプレス版が複数の組み合わせで使われています)
  • その後、「Submission」収録の片面シングル(VDJ24)とポスターを同梱した11トラック盤(SPOTS 001、後述)、さらに”Branson”リリースと呼ばれる11トラック盤が続けて登場

ブランクバック(ピンクバック)の注意点

※写真は12トラック盤のものです。

  • 最終的にマスターが12トラック仕様に差し替えられ、V2086は12トラック盤(「Submission」収録あり)に切り替わる。
    曲順も11トラック盤とは異なる
  • 12トラック盤への切り替わり後も、11トラック盤時代の無地ピンク(ブランクバック)の裏ジャケットが在庫としてそのまま流用されている。つまり「ブランクバック=最初期の11トラック盤」とは限らない

⚠️ この「ブランクバックは11トラック・12トラックどちらにも存在する」という点を利用して、12トラック用の裏ジャケット(ブランクバック)と11トラックのレコードを後から組み合わせ、あたかも激レアな「最初期プレス(1st Press)」であるかのように販売されている個体も市場には存在する。「1,000枚限定のはずなのに数が多い」現象の一因はこれでは…

ラベル・裏ジャケットのバリエーション

  • ラベルの色や表記も細かく変遷しており、青ラベル期から後年の赤/緑ラベル(ヴァージンの”scrawl”デザイン)まで複数バリエーションが存在
  • 1978年・1979年の再発盤(通常プレス、ミスプレス・ピクチャー盤など)も、この時点ではまだ「V 2086」のまま使われ続けている
  • 裏ジャケットのアートワークも複数回変遷しており、11トラック仕様→12トラック仕様(通常)→Belsen2Liarという順で変化している
  • この「Belsen2Liar」(Liarが2箇所使われ、本来ないBelsenが紛れ込んでいる仕様)は、V2086の末期に登場し、そのまま後述のOVED136初期プレスにも引き継がれている
  • 1985年の再発からOVED表記に切り替わる(後述)

✔️ SPOTS 001(限定パッケージ)

  • LP本体+VDJ24(「Submission」収録の片面シングル)+ジェイミー・リードのコラージュポスターをまとめた初回限定パッケージに付いた特別な表記
  • シュリンクラップの上に貼られたステッカーに記載される形式で、通常のV2086番号とは別枠の扱い
  • ステッカーの色は2種類あり(緑/オレンジ)

✔️ VDJ 24(「Submission」収録の片面シングル)

 ※写真は30周年記念盤付属のシングルでオリジナル盤ではありません。

  • 11トラック盤の2回目のプレス分(SPOTS 001パッケージ)に同梱された、「Submission」収録の片面7インチシングル
  • フランス盤(Barclay Records経由、12トラック収録)にすでにSubmissionが収録されていたことへの対抗策として、11トラック盤にこのシングルを追加する形で付けられた
  • この後、V2086自体が12トラック仕様に変更され、シングルを別添えする方式は解消された

✔️ VP 2086(ピクチャー盤)

  • VP = P は Picture の略とみられる
  • 通常盤の発売から3ヶ月後に登場したピクチャーディスク
  • スリーブの型崩れを防ぐため、11.75インチ四方の厚紙台紙が同梱される仕様
  • マトリックスは盤面では「V2086」表記

当ブログでもお世話になっているrubbishflowerさんのVP2086には蓋があるそうです。
(こちらの記事を参考にしてください👉 発見時の投稿続報
謎に包まれたマニアックなネタですが、真相は…

通常のVP2086にはこの「蓋」は付いていないんですが、rubbishflowerさんの手持ちの1枚だけに見られる仕様で、後にSex Pistols専門リファレンスサイト「God Save The Sex Pistols」にも「press-out card hole」として記録されていますよ。

✔️ TCV 2086(カセット版)

  • TC(Cassette)+ V で、LPのVシリーズに対応するカセット表記とみられる
  • 1979年発売
  • ホワイトシェル、ホワイトステッカーレーベル仕様
  • 発売元:Virgin(フォノグラフィック・コピーライト)、パブリッシャー:Warner Bros. Music Ltd.
  • プロデューサー:Bill Price, Chris Thomas

🧷 後期盤(再発)

✔️ OVED 136(1985年リイシューのLP)

  • 1977年オリジナルのV2086とは別に、1985年10月の再発盤から使われるようになった型番
  • V2086のプレス版(プレート)が正式に廃盤となり、新しいプレートで再発された
  • ライトグレーレーベルに、濃いグレーのVirginロゴ、グレーの長方形に囲まれた「V」ロゴ、黒文字という配色
  • プロデューサー表記は本来「Chris Thomas and Bill Price」だが、実際の盤面表記は「Chris Thomas or Bill Price」という誤表記になっている
  • 裏ジャケットのアートワークは「Belsen2Liar」をベースにしつつ、正しい曲目に並べ直したもの
  • 実際には、OVED136の初期プレスはV2086末期から引き継いだ「Belsen2Liar」のままで出荷され、途中から正しい12トラック仕様の裏ジャケットに修正されている。
    つまり誤植版はV2086とOVED136の型番をまたいで存在している
  • 曲の収録時間表記なし

✔️ OVEDC 136(1985年リイシューのカセット)

  • OVEDシリーズのカセット版。「C」がカセットを示すサフィックスとみられる
  • 1985年10月発売
  • 1979年のTCV 2086(カセット)から、1985年再発時にOVEDC表記へ切り替わった形
  • グレーシェル、フェイクスクリュー、ドルビー対応

🧷 CD化以降

CD化以降の型番(CDV/CDVX)は見分け方も含めて別記事で詳しく扱っているので、ここでは概要だけ。

✔️ CDV 2086(UK初CD)

  • Compact Disc + Virgin」の略とみられる、V 2086に対応する初版CD規格
  • ジャケット裏の著作権表記は「©1985」だが、これがそのまま発売年を示すとは限らない(詳細は下記リンク先で検証)

✔️ CDVX 2086(CDVの後継)

  • CDVの後継にあたる型番。市場に広く流通している通常のプラケース仕様
  • リマスター音源を収録

CDV・CDVXの版違いの詳しい見分け方は、こちらの記事にまとめています。

🧷 EMI創業100周年記念盤(1997年)

✔️ LPCENT20(EMI Centenary記念LP)

  • 1997年発売、180グラム重量盤、12トラック(オリジナル1977年版の再発)
  • CENT = Centenary。EMIの前身「The Gramophone Company」設立(1897年)から100周年を記念した企画
  • 「20」はCentenaryシリーズ内の通し番号(型番の一部)とみられ、20周年を意味するものではない
  • シュリンクラップのステッカー違いで2バージョン存在(青「THE MILLENNIUM VINYL COLLECTION」/銀「EMI100」)
  • オリジナルのアートワークを使用しているが、色味がオリジナルと異なる
  • ランアウトはスタンプ表記

🧷 ユニバーサル以降について(補足)

2012〜2013年にかけてユニバーサル・ミュージックがEMIのレコード部門を買収し、Sex Pistolsのカタログもユニバーサル傘下に移った。

このユニバーサル以降は、V・VP・OVED・CDVのような体系立った型番ルールではなく、リリースごとの個別コードが中心になっている。

例えば、SexPisLP77・SexPisd1977・SexPissv77等々

この記事ではUK・Virgin期のカタログNOに絞っているため、ユニバーサル以降の個別コードは今回省略します。

まとめ

Virgin時代のNMTB UK盤カタログNOを、フォーマットごと・時系列で整理すると以下のようになります。

LP

型番時期
V 20861977〜1985
OVED 136(再発)1985
LPCENT20(EMI100周年記念)1997

限定パッケージ

型番時期
SPOTS 0011977

同梱シングル(7インチ)

型番時期
VDJ 24(Submission収録)1977

ピクチャー盤

型番時期
VP 20861978

カセット

型番時期
TCV 20861979
OVEDC 136(再発)1985

CD

型番時期
CDV 2086(初出)1985〜
CDVX 2086(CDVの後継)

ほかにも見つかりましたら、随時更新していきます。

byebye 👋

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